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2020.01.30

コラム

帯状疱疹の痛みについて

今回は痛みの中でも帯状疱疹の痛みについて話をします。

帯状疱疹は帯状疱疹ウイルスによって引き起こされる皮膚疾患です。このウイルスは多くの場合子供のころに罹患した水疱瘡のウイルスによってもたらされますが、治った後も知覚神経の神経節に潜伏します。高齢になって体力、免疫力が低下した際にウイルスの勢いが増して発疹となり発症します。50歳未満の方でも慢性疲労や強いストレスにさらされたり、免疫抑制剤(ステロイドホルモンなど)を使用した治療に伴って発症します。知覚神経に沿って発症しますので知覚神経を傷つけ強い痛みを伴います。

多くの場合水疱を伴う発疹であり、発疹自体は2~3週間できれいになりますが痛みはその後も続きます。それでも3カ月以内には痛みも和らぎ収束する場合が多いのですが中(5%程度の方)には生涯痛みが持続する場合があり帯状疱疹後神経痛と呼んでいます。この痛みは強烈で多くの場合アロディニア(痛覚過敏)を伴います。患部に触れるだけで強い痛みが誘発され、下着や服に擦れたり風が当たるだけでも耐え難い痛みを生じます。帯状疱疹後神経痛に対しては神経疼痛剤や神経ブロック等行われますがそれでも疼痛コントロールが困難なケースが多くあります。このような状態をできるだけ回避するためには帯状疱疹罹患後早期の治療開始と、最初の1~2カ月以内に十分な鎮痛を行う事が重要です。最近では50歳以上の希望者を対象にしたワクチンも行うようになっています(ワクチンは帯状疱疹を完全にブロックするものではありませんが重症化を防ぐために有効です)。

帯状疱疹は頭から下肢まで知覚神経がある部位には全て発症する可能性があり、生涯を通じて約2割の方が発症すると言われております。私のクリニックでも10名ほど帯状疱疹後神経痛の方が通われていますが、投薬調節以外にスーパーライザーによる星状神経節ブロックを併用したりして少しでも疼痛コントロールが改善するように取り組んでいます。帯状疱疹後神経痛でお悩みの方は一度来院してみてください。

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