2020.01.02
コラム
今回は自律神経の話です。“自律神経失調症”というワードはどこでも聞かれますが具体的な状態についてはあまり理解されていないように思います。実際体調不良のため病院を受診された患者さんが血液検査などを受け異常がないと“自律神経失調症”ですね、と言われた経験は多々あるようです。では“どうしたらいいのでしょうか”と聞くと適度な運動、休養等アドバイスを受けますがうまくいかないようです。体調不良には疲労感、めまい、ふらつき、体温感覚のずれや発汗異常、入眠障害や消化不良、肩こり、食欲の減退など様々あります。
自律神経は交感神経と副交感神経の総称を言います。生命活動をする際の最も原始的な神経で体中の血流、内臓運動、体温、発汗、筋緊張等を無意識のうちに調節しています。交感神経は主に緊張に、副交感神経は弛緩に働きます。例えば血管を収縮させ血流を早くし血圧を上げるのが交感神経でその逆が副交感神経です。自律神経失調症とは交感神経と副交感神経のバランスが崩れている状態です。現代社会では職場や家庭、地域社会の環境変化に伴い特に人間関係の中でストレスを多く抱えるようになってきていると思います。周囲のストレスと戦うためにはどうしても交感神経が優位となり、副交感神経への切り替えが苦手になり過緊張が持続します。さらに女性の場合更年期にはホルモンの変調も伴い体調不良が加速し慢性化するようです。
自律神経は無意識の中で働いていますので、その調節はなかなか難しいものがあります。私のクリニックではスーパーライザーという機器を使い、星状神経節という交感神経節に遠赤外線レーザーブロックをして過剰な交感神経の働きを抑え、自律神経のバランスを補正する治療を行っております。個人差はありますが調節障害からくる様々な症状に効果が期待できます。興味がありましたらお問い合わせください。